オリジン弁当の制服(女子の)はカワイクないと思っていた。
帽子にマスク、ひざ下まである割烹着という、
給食のおばちゃんのようなスタイル(以下オリジンスタイル)は
ピンク色をしているとは言え、
可愛らしさが微塵もないですよ。
と、頭の中でののしっていた。
が、最近そうとは言い切れないのではと思ってきた。
レジでお金を渡すときに、
ちょっとした拍子にお金を落としてしまったその時のことである。
「すいません」と僕は言う。
「いいえ。大丈夫ですよ」と、マスクのむこうにニコッとした表情が見えたのだ。
その瞬間YMOの君に胸キュンが頭の中で鳴り響いたのである。
オリジン弁当のあのスタイルは、
本当の可愛さを隠すためのスタイルではなかろうか。
いや、それだけではなく可愛らしくない人もカワイイかも・・・
と期待を持たせるというマジック、マジカル、ミスティック。
ではなかろうか。
そこで僕は考えた。
これは少女漫画における瓶底メガネと同じではないかと。
少女漫画におけるメガネはもはや予定調和となって、
メガネをかけている地味なメインキャラはほんとはカワイイ、
という流れがディフォルトになっている。
たとえもし、その地味な娘がメガネをはずさないまま
マンガが終わったとしても、
この娘はカワイイという印象を抱くことになるだろう。
つまり、可愛くない格好(この場合メガネ)=カワイイということなのだ。
そのことはオリジン弁当にもあてはめることができる。
オリジンスタイルに身を包むことによって、
本当に可愛かろうが、可愛くなかろうが、
カワイイということにしてしまえる。
そんな力がオリジンスタイルにはあるのだ。
カワイクないのにカワイイ!まさにミステリー。
さて、あなたも可愛くない格好をしてみませんか?
今ならもれなく「カワイイ」と僕が断言します。